なつかしい日本の情景・たけなかアトリエ

2023/01/20 20:58 お知らせ

和歌の世界|しきしまの道のたのしみ

和歌(短歌)の勉強を始めて五年になります。
なかなか上達もしませんし、良い歌なんて詠めないんですが、それでもとても楽しく学びがあります。
なにしろ、一千年以上前に生きた人の心や感動が和歌を通して今生きている私にもそのまま伝わってきてその心に寄り添うことができる。
これは日本人の大発明だと思います。
それと、心を鍛えられるんです。
天皇陛下をはじめご皇室の方々も和歌を学ぶことで心を磨かれているそうです。

心を鍛えるには言葉を鍛えるしかない。
言葉を鍛えるには歌を詠むことだ。

これは占部賢志先生がおっしゃった言葉です。

確かに歌を詠むときに、つい素直なままではなく「かっこよく詠んでやろう」とか、「上手と思われたい」という我欲が出てきます。
するとその我欲そのものが歌に出てきてしまって、後から振り返ってとても恥ずかしくなります。

素直に詠むのって本当に難しいですね。
ちなみに歴代の天皇陛下の御製(ぎょせい=天皇が詠まれた和歌のこと)はとてもわかりやすく、技巧を凝らすのではなく素直に読まれていますが、やってみるとこれが実に難しいことに気づきます。

先日は皇居において「歌会始」がありました。
和歌を学び始めて、私も詠進歌を提出しています。
当然端にも棒にもか辛いんですが、それでも必ず全ての歌に天皇陛下が目を通してくださると聞いたので、それを励みに提出しました。

歌を詠むときに、文語調の方が言葉が整いやすいんですが馴染みがないので難しい。
そんなときに気づいたのが昔の童謡や唱歌。
昔の歌の歌詞は文語調で格調高いものが多く、その歌詞に親しむことが和歌にもきっと役立つと思い、前よりももっと唱歌が好きになりました。

もっともっと精進して和歌の世界の楽しさを味わいたいと思います。

早春賦

早春賦