なつかしい日本の情景・たけなかアトリエ

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2024/12/06 18:12

イラストレーターを目指すきっかけ

小さい頃から絵を描くこと、工作すること、粘土遊びが好きでした。
幼い頃には絵画教室にも通わせてもらっていました。

そして中学生の時に、隣の席の女子が持っていたいわさきちひろの絵がついたノートかメモ帳の絵を見た瞬間に、幼稚園の頃の楽しかったことが一気に思い出されました。
そのこと自体に衝撃を受け、いつか誰か一人でいいので自分の絵で感動を与えたいという思いがずっと心の奥底にありました。

北九州市という工業都市に生まれた私は、高校3年生の12月、最後の三者面談の日までは理系クラスにいて工業大学を目指していましたが、周りは自分より優秀な人ばかりです。
この分野では先が見えていると言う思いが拭い去れずにいました。
実は生物は好きでしたが物理はさほど好きではなく、工学部自体に向いてないような気がしていました。
一方で、絵を描くことや工作すること、物を作ることが好きだったので一生貧乏でもいいから好きなことを目指したいと考えて、最後の瞬間に方針転換。

私「やっぱり工学部じゃなく絵を描く道に進みたいんですけど」
母「え?」
先生「ちょっと待て…」(教室を出て進路指導室へ…しばらくして戻ってきて)
「芸術系の学校の資料を探したらこの二校しか見つからなかったからどちらか受けろ。俺はもうわからん」
と言われて匙を投げられました。

後から母に聞いた話ですが、その時母は
「ああこれでこの子はもう終わった」と思ったそうです。
そりゃそうですよね。
絵を描くなんていうのはまともに稼げる仕事だとは誰も思わないし、周りにもそんな人は誰もいないんですから。

私の背中を押した要因の一つとして、高校の卒業アルバムに1ページもらって先生全員の似顔絵を描かせてもらったことも影響が大きかったと思います。
「過去の卒業生の中でも先生の似顔絵を描く奴はいたが、これほど似ている絵を書いたやつはいない」と複数の先生に言われて、なんかいけるんじゃないかな?って思ってしまいました。